サーバの引越し(5) DNS

このサイトの今のレジストラは お名前.com にしている。以前は海外のレジストラで登録していたのだけれども、お名前.com の方が料金が安いので、1年程前にレジストラ移管の手続きを行った。

切り替えたときは、自前のサーバを運用していたので、プライマリDNSも当然のように同じサーバで運用していた。そもそも切り替え以前のレジストラでは、DNSサーバを自前で用意するシステムだったので、他の選択肢はなかった。
このとき、セカンダリDNSはフリーのサービスを利用していた。

今回の引越しでは、公開サービスとしての自前のサーバはなくなってしまうので、プライマリDNSをどうするかを決めなくてはならない。

選択の際に重視したのは、コストと安定性。

まず、フリーのサービスをいくつか試してみたが、安定性に欠けるものや、登録内容が反映されないようなものしかなく、候補に残るものはなかった。原因が自分のオペレーションにあるかもしれないので、試して駄目だったサービスをここに記述することはやめておく。確認したのは当該サービスの質の良し悪しではなく、単に、オペレータである私との相性が悪かったというだけのことである。

お名前.com にもプライマリDNSのサービスがあり、レジストラをして利用しているので無料で利用出来る。操作は簡単だが、登録できる内容には制限があるようだ。

一番問題だったのは CNAME に異なるドメインのホストを指定できないことかな。何のための CNAME なんだか。

さくらのレンタルサーバで、バーチャルドメインの設定をすると、登録したバーチャルドメイン名の NS レコードと A レコード、そしてそのサブドメイン (www, mail など) の CNAME が登録される。

さくらのバーチャルドメイン名として www.uconst.org を設定して、お名前.com には www.uconst.org の NS に該当するさくらのネームサーバを指定すると、DNSで www.uconst.org の A レコードを検索することができる。

DNSレコードのイメージでいうと、以下のような感じ。

お名前.com
uconst.org.      IN  NS  01.dnsv.jp.     ; お名前.com のDNSサーバ
IN  NS  02.dnsv.jp.     ; お名前.com のDNSサーバ
www.uconst.org.  IN  NS  ns1.dns.ne.jp.  ; さくらのDNSサーバ
IN  NS  ns2.dns.ne.jp.  ; さくらのDNSサーバ
さくら
www.uconst.org.  IN  NS  ns1.dns.ne.jp.  ; さくらのDNSサーバ
IN  NS  ns2.dns.ne.jp.  ; さくらのDNSサーバ
IN  A   xxx.xxx.xxx.xxx ; レンタルサーバのIPアドレス
IN  MX  10 www.uconst.org.
www.www.uconst.org.   IN  CNAME  www.uconst.org.
mail.www.uconst.org.  IN  CNAME  www.uconst.org.

お名前.com でさくらのレンタルサーバを直接 CNAME 指定できないので、こんな構成になる。

何が問題かというと、www.www.uconst.org だの、 mail.www.uconst.org とかいうホスト名が生じてしまう (さくらの方のシステムで自動的に作成される) ことかな。まあ、気にしなければよいだけのことか。

書き忘れる所だった。これだと uconst.org の MX を記述してさくらのレンタルサーバで受けることができない。

この問題と、とった回避策は後ほど。